『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』浦久俊彦 を読む

ショパン、ワーグナーに関連して必ず出てくる名前、フランツ・リスト。
いったい彼は何者なんだろう?って軽い興味で読みだした。
題名が軽いので、軽い本かな?と思ったら、
スゴク面白かった。

前半は女たちが失神する理由、後半は芸術・文化論。
後半が特に良い。

なんというのかな、文章が簡潔で綺麗なので抜粋。
多分今んとこ、浦久氏が語るリストが好き。




『創造する人間は、誰しも暗闇のなかにいるものだ。
その暗闇に、一条の光を差し込まれることほど、
彼らを勇気づけるものはない。
リストは、暗闇に迷う多くの者に、光を与える存在だった。』

師としてのリストはできるだけ多くの弟子に会い、聴き、励まし、資金援助し、推薦状書く。
スゲー、弟子に対して先生は滅私なの…?(; ・`д・´) 




リスト
『あなたの道を行きなさい。あなたにはその能力があります。恐れるものはありません。』
グリーグ
『失望し苦しむたびに彼の言葉を思うでしょう。
あの時の思い出が不思議な力となり、逆境の日々にあってもわたしを支えてくれるでしょう。』




二人の子を相次いで失くし、計り知れない喪失感と虚無感の中、書く手紙。

『生きている愛しき人々を光で照らし、
亡くなった愛しき人々を精神的にも肉体的にも安らかに眠れるようにする事。
それが私の芸術が求めるものであり、目的なのです。』




晩年の手紙。

『全世界が私に反対する。
カトリックの人々は、私の教会音楽が世俗的に思えるという理由で、
プロテスタントの人々は、私の音楽がカトリック的だという理由で、
フリーメイソンの人々は、私の音楽が聖職者のように感じるという理由で。
保守派にとっては私は革新派であり、
未来派の人々にとって、私は偽ヤコボ派なのだ。
バイロイトでは、私は作曲家ではなく広告エージェントである。
ドイツ人は私の音楽をフランス的だとして拒否し、
フランス人はドイツ的だという。
オーストリア人には、私がジプシー音楽をやり、
ハンガリー人には外国の音楽をやるといわれる。
そしてユダヤ人は、私の音楽を理由もなく嫌うのだ。』

祖国を持たない漂流者としての孤独。




マリー・ダグー伯爵夫人の決意について。手書き抜粋。

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